迎春記

しがないゲイの日常

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私が"DaiGo嫌い"を克服するまで

この前、書きたいことがあるのに時間がないってことを書いたと思いますが、その最たるが読書録です。本は色々と読んでますが、ブログを書く時間がそこまで取れないんですよね。というわけで、ある程度まとめて書きます。今回は「DaiGo」編です。

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 DaiGo嫌いを克服するまで

皆さん。メンタリストDaiGoという人物をご存じだろうか。

英国発祥のメンタリズムを日本のメディアに初めて紹介し、日本唯一のメンタリストとしてTV番組に出演。その後、活動をビジネスやアカデミックな方向へ転換、企業のビジネスアドバイザーやプロダクト開発、作家、大学教授として活動。ビジネスや話術から、恋愛や子育てまで幅広いジャンルで人間心理をテーマにした著書は累計150万部。ニコニコチャンネルの有料会員数第1位。Youtube会員数172万人(2019/11現在)。以上、公式サイト、およびWikipediaから引用。...と、ここまでくると、知っている人の方が多いよね、きっと。実は今、僕はこのDaiGoの発信している情報にハマっていて、電車での通勤中や、入浴中に聞いている。

しかし、最初からこんなに"DaiGo信者"であったわけではない。その昔は、いやかなり最近まで、このDaiGoという人物のことを、胡散臭いなと思っていた。年齢はほとんど自分と変わらないのに、「・・・について解説します」とか言って、何でも知っているかのように時事ネタ解説をしていたり、「高級化粧品はほとんど意味ありません」と化粧品業界に喧嘩を売ってみたり、極めつけは「科学的根拠(エビデンス)はありますか?」とかいうキャッチフレーズと共にどや顔でこちらを見つめる宣材写真(ニコニコチャンネル参照)。え何なのこの上から目線感。ほぼほぼ直上から視線を感じるんですが。

だが、僕がDaiGoに反感を持っていたのは、この上から目線感ではなく、"年齢はほとんど自分と変わらないのに"という部分だと思う。同じ時間生きているのに、僕にはDaiGoのような知識の豊富さは全く持ち合わせていないし、話の論理も筋が通っていないことが多い。そんなこと無いと自分では思っているのだが、上司が言うのだから間違いはないと思う。だから、同じ年代のDaiGoが豊富な知識を披露し、完璧なロジックで相手を論破している姿を見るとき、まるでこれまで自分が生きてきた時間は全て無駄だったのだと言われているような気がして腹が立つのだ。

同じ年代の中では一番になりたい、そういう気持ちがどこかにあるんだと思う。所謂、負けず嫌い。負けず嫌いって、負けた悔しさをバネに...なんて言って、成長するための有用な性格の様に言われることもあるけど、そういった"バネ"を持っていない僕のようなひねくれ者にとっては、ただの嫉妬製造機でしかない。

年上の人からの教えは素直に受け入れられるのに、同年代(あるいは、年下)の教えに対しては、"何だよ、わかったようなこと言って"と反発してしまう。僕が年上好きなのって、この負けず嫌いな一面が、同年代への恋愛感情を遮っているからなんだよなぁ。自分より優秀な同年代なんて、明らかにたくさんいるのにね。...あれ何の話してるんだっけ?あそうそう、DaiGo、DaiGo。

要はDaiGoの豊富な知識と完璧な論理力に、ただただ嫉妬しているのだ。でも、理屈ではわかっていても、中々割り切ることができないのが、この嫉妬の厄介なところ。やっぱり、DaiGoっていけ好かない。そんなひねくれた見方が変わるきっかけとなったのが、下記の動画だ。


嫉妬を「前に進む力」に変える心理学

まさかの嫉妬に関する動画である。この動画の中で、DaiGoは嫉妬には"利点"があるとし、次のように語っている。

 嫉妬の感情の利点は、欲しいものが明確になることです。...(中略)...どういう時に嫉妬という感情が起こると思います?...(中略)...それは、自分が欲しいものを相手が持っている時に起こるんです。...(中略)...つまり、自分の欲しいものが明確になる、これが嫉妬の感情の利点なんです。

な、なるほど。今までネガティブな感情だと思っていた、妬みという感情は決して悪い感情ではなく、むしろ自分の中にあるもやもやした欲求を明確にしてくれる感情なのか。

ちょうどここのところ、迫りくる30代を目の前に、「自分はどういう人生を生きて、何を手に入れたいんだろう?」と、人生について自問することが多くなっていたのだが、"自分は何を手に入れたいのか"という問いに対する答えが中々はっきりせず、モヤモヤを抱いている時期だった。

今まで、親からの期待に応える人生を送ってきた。自分のやりたいこと=親の期待に応えることだった。だから、社会人になり、自分の責任において何でもできるようになった時、つまり親の期待というものが無くなった時、自分のやりたいことがわからなくなってしまったのである。まさか、ここで嫉妬という感情が使えるとは。

それから、さっそく自分が嫉妬を感じるときはどんな時だろう、と考えてみた。

うーん、自分が嫉妬を感じた時かー...。

うーん...。

あ!

奴らだ!!

ジムで見かけるマッチョども!

実は僕は決してトレーニング歴が短くない。カロリー管理だってやってみたし、Youtubeでフォームだって勉強した。でも何でああいう体にならないの?体質?あーむかつく。...はい。嫉妬認定です。

豊富な知識、完璧な論理力、それから、筋肉。晴れて、僕の三大欲望が、ここに明らかとなりました。ありがとう、DaiGo様。自分が嫉妬していた相手から、嫉妬についての有用性を教わり、苦労していた自分の欲望の明確化ができた。あぁ、僕が覚えた「皮肉」という言葉は、この時のためにあったんだなぁ。

それからというもの、Youtubeの巧みなアルゴリズムによって、気が付けばDaiGoの動画を見まくっていた。しまいには、ニコニコ動画の有料チャンネルにも登録し(月額550円)、そして、本まで買ってしまった。3冊も。

今回紹介した本は(何も紹介してない)、有料チャンネルで視聴回数が多いネタを整理して、書籍化したものとみる。しかし、僕は本と有料チャンネルの両方を見ることを強く推奨したい。本では内容の全体像をより俯瞰的な視点から見られるが、有料チャンネルでは、具体的な例を挙げたDaiGoの詳説が聞ける。このDaiGoという人物、難しい知識の説明がとんでもなく上手なのである。くぅー、憎いねぇ(?)。

最後に。僕は決してDaiGoのステマではないことを補足し、今回の読書感想文は以上とします。ご清聴ありがとうございました。